【カーボン・ニュートラル時代のプラント保全 #2】新プロセスの腐食劣化と材料選定
CO₂回収・水素・アンモニア・メタネーション・バイオ燃料/SAFの5プロセスについて、各プロセスに固有の腐食劣化メカニズムと材料選定の要点を解説する。アミン溶液腐食、水素誘起割れ(HIC)、アンモニアSCC、触媒劣化、有機酸腐食など、CN関連設備の技術的保全課題を従来プラントの知見との対比で論じる。
カーボンニュートラル・プラントで代表的な5つのプロセスと保全上の要点
本稿では、CN関連プロセスのうち保全上の重要度が高い以下の5つを取り上げ、そこで生じるであろう主要な劣化損傷の概要と対策について説明する。
プロセス | 主要な劣化メカニズム | 従来プラントでの類似知見 |
|---|---|---|
CCU/S - CO₂回収 | アミン溶液腐食、HSS蓄積、OZD生成 | ガス処理プラントのアミン洗浄設備 |
水素(製造・輸送・貯蔵) | 水素誘起割れ(HIC)、低温脆性破壊 | 水素化精製装置、LNG設備 |
アンモニア | 応力腐食割れ(SCC) | アンモニア合成・貯蔵プラント |
メタネーション | 触媒劣化(焼結・コーキング)、高温熱疲労 | FCC・改質装置 |
バイオ燃料・SAF | 遊離脂肪酸(FFA)腐食、エタノールSCC、触媒被毒・劣化、熱交換器ファウリング | ナフテン酸腐食、水素化精製装置、エタノール貯蔵設備 |
いずれも既存の石油精製・化学プラントで類似の知見が蓄積されているが、CN関連プロセスでは運転条件(温度・圧力・濃度域)や設備規模が異なるため、既存知見の「流用」と同時に条件の「適応」が求められる。各プロセスの損傷メカニズムはAPI RP 571(損傷メカニズム事典)[9] に体系化されたフレームワークを基盤として評価できるが、CN固有の条件に対しては補完的な知見が必要である。以下、各プロセスについて技術的な保全課題を論じる。
CCU及びCCS - CO₂回収プロセス — アミン溶液腐食の本質
CO₂回収プロセスにおける腐食は、CN関連設備の保全課題として最も体系的な知見が蓄積されつつある領域である。特にMEA(モノエタノールアミン)を用いた化学吸収法は、石油精製のガス処理プラントで40年以上の運転実績があり、その腐食挙動は比較的よく理解されている。しかし、CN用途のCO₂回収設備では、運転条件と要求水準の両面で従来とは異なる課題が生じる。
リボイラー周りの劣化メカニズム
MEA溶液による腐食の起点は、リボイラー(再沸器)である。リボイラーでは120〜130℃の温度域でCO₂を脱離させるが、この温度ではカルバメート(MEAとCO₂の反応生成物)が環化反応を起こし、2-オキサゾリジノン(OZD)を生成する。OZDはさらにMEAと反応して二量体・オリゴマーを形成し、これがアミン溶液の劣化を加速させる [1]。
劣化したアミン溶液中にはHeat-Stable Salts(HSS:熱安定塩)が蓄積する。バージンの溶液ではHSS濃度は1%未満であるが、リサイクル運転を続けるうちに2〜3%以上にまで上昇し、リーン溶液回路(CO₂脱離後の低濃度側)での腐食を加速させる [1]。HSS蓄積は単にアミン溶液の補充コストだけでなく、熱交換器やポンプの腐食減肉にも直結するため、プロセス化学と設備保全の両面から管理が必要である。
設備管理上の重点箇所
CO₂回収プロセスのフロー全体を見たとき、特に重点管理が必要な箇所は以下の5つである。
炭素鋼材のサポート材設置部では、局部冷却によって凝縮部で激烈な炭酸腐食が発生するリスクがある。設計段階でのサポート材配置とドレン設計が重要であるが、既存設備ではこの箇所の定期検査が見落とされやすい。 アミン溶液が接触する炭素鋼配管では、アミン溶液が炭素鋼に対して温度+流速依存で腐食性を示す。炭素鋼で最大数mm/年の腐食速度が想定されることから、現在のMEAプラントではリッチ/リーン熱交換器およびリボイラー周りにステンレス鋼(316L以上)の使用が標準となっている [2]。 再生塔(ストリッパー)のリボイラーチューブでは、温度・流速が上昇しやすい箇所で腐食漏洩事例が多数報告されている。ノルウェーのTechnology Centre Mongstad(TCM)では、AISI 316Lステンレス鋼のプレート熱交換器で200〜250 μmの材料損失とリーク事例が報告されている [2]。 アブソーバー(吸収塔)のインレットノズル付近では、タワーシェル部分の減肉に留意する必要がある。流体の流れに応じて溝状の腐食を呈することが多い。 凝縮器周りでは、CO₂分圧の変化に伴う凝縮水のpH低下により、炭酸腐食のリスクが高まる。
1980年代の知見とCN時代の差異
石油精製のアミンガス処理設備では、1980年代から蓄積された腐食データベースが存在する。しかし、CN用途のCO₂回収設備では2つの点で条件が異なる。第一に、処理するCO₂濃度が高い(排ガス中10〜15% vs 天然ガス処理の数%)。第二に、プロセスの規模拡大に伴いエネルギーコストとのバランスが求められ、アミン溶液の再生温度や循環量の最適化が腐食条件に影響する。既存知見の「流用」は可能であるが、条件の「適応」が不可欠である。
水素設備 — HICと低温脆性の二重リスク
水素関連設備の保全課題は、水素誘起割れ(HIC:Hydrogen-Induced Cracking)と低温脆性破壊の2つに大別される。いずれも従来の石油精製で知見があるが、CN時代の水素インフラでは適用条件が拡大する。
水素誘起割れ(HIC)のメカニズム
HICは以下のメカニズムで進行する。圧力・流速条件下で水素分子(H₂)が鋼材表面で原子状水素(H)に解離し、鋼材格子内に侵入する。侵入した水素原子は介在物やラミネーション(層間剥離)の界面に集積し、そこで再結合してガス状のH₂となる。この内部圧力が臨界値を超えると、亀裂が板材に平行な方向に伝播し、ブリスター(膨れ)やラミネーションを形成する [3]。
HICの評価にはAPI 579/ASME FFS-1が適用されるが、評価判定は複雑である。特に、水素侵入に伴う板材に平行なブリスターやラミネーションの発生リスクについては、実運転データに基づく判定基準の蓄積が進行中である。
既存パイプラインの水素転用問題
CN時代に特有のHICリスクとして注目されるのが、既存の天然ガスパイプラインを水素輸送に転用するケースである。天然ガス用に設計・施工されたパイプラインは、水素環境下での使用を前提とした材料選定や溶接施工がなされていない。天然ガスと水素のブレンド輸送であっても、変動する水素濃度に継続的に曝されることで微小亀裂の進展が懸念される [3]。
2025年の材料科学研究では、介在物の界面工学(Ti/Mgを用いた脱酸処理)によって深い水素トラップを形成し、アシキュラーフェライトの核生成を促進することでHIC耐性を向上させるアプローチが報告されている [3]。これはパイプライン材料の新規開発に直結する知見であるが、既存パイプラインの転用時には適用できないため、運転中のモニタリングと定期検査計画の策定が一層重要になる。
低温脆性破壊
液化水素は-253℃(沸点)で取り扱われるため、-200℃以下の極低温環境での材料の脆性破壊リスクが大きな課題となる。一般的な炭素鋼やフェライト系ステンレス鋼は低温脆性転移温度以下で靱性が著しく低下するため、液化水素の貯蔵・輸送設備にはオーステナイト系ステンレス鋼(304L、316L等)やアルミニウム合金、あるいはインバー鋼の使用が必要である。
材料選定だけでなく、溶接施工管理(予熱・後熱処理の厳密な管理)、運転時の温度監視、保冷材の健全性管理を含む総合的な保全計画が求められる。
アンモニア設備 — SCC損傷の深刻性
燃料アンモニアの利用拡大に伴い、アンモニアの貯蔵・輸送設備の規模は飛躍的に拡大する。JERAが碧南火力で20%混焼から商用運転に移行し [4]、さらに50〜100%混焼へとスケールアップする過程では、アンモニアの受入・貯蔵・供給設備の容量が数倍に増大する。ここで最大の保全課題となるのが、アンモニアSCC(応力腐食割れ)である。
SCCの発生条件と管理基準
アンモニアSCCは、液化アンモニアに接触する炭素鋼において、酸素(空気)の混入と残留引張応力の共存下で発生する。常温の加圧アンモニアだけでなく、冷凍貯蔵(-33℃)条件下でも発生するため、あらゆるアンモニア貯蔵設備が対象となる [5]。
管理基準として以下が確立されている。
- 溶接後熱処理(PWHT)は必須
- 溶接部硬さは225 HV以下
- 降伏強度は275 N/mm²以下が望ましい
- 無水アンモニアに対しては、0.2 wt%の水分添加がSCCを抑制する
材料選定に際しては、NACE MR0103/ISO 17945 [10] が腐食環境下での材料要件を規定しており、アンモニア環境における硬さ制限や熱処理要件の基盤となっている。ステンレス鋼はアンモニアSCCに対して感受性を持たないため、重要機器への適用が検討されるが、コストとの見合いで炭素鋼+PWHT+水分添加の組み合わせが採用されることが多い [5]。
補修困難性という保全上の特殊性
アンモニアSCCの保全上の最大の問題は、広範な損傷が発生した場合の補修が実質的に極めて困難であるという点にある。SCC亀裂は応力集中部から分岐しながら進展するため、亀裂先端を完全に除去することが難しく、補修溶接を行っても再発するリスクが高い。局所的なSCCであれば研削除去や局部補修で対応できるケースもあるが、広範囲に進展した場合には機器の全面交換が必要となることが多い [5]。
これは保全戦略に根本的な影響を及ぼす。事後保全(Breakdown Maintenance)が成立しないため、予防保全の徹底——具体的には、PWHTの施工品質管理、溶接部硬さの定期測定、アンモニア中の水分濃度モニタリング、定期的な非破壊検査(磁粉探傷、TOFD法等)——が不可欠である。
メタネーション — 高温触媒反応の保全課題
メタネーション(サバティエ反応)は、CO₂+4H₂ → CH₄+2H₂Oの反応を300〜400℃、約3 MPaの条件下でニッケル触媒を用いて行うプロセスである。INPEXと大阪ガスの実証設備が96%のメタン純度を達成した [6] ことで技術的実現性は示されたが、長期運転における保全課題は今後の商用化フェーズで本格的に顕在化する。
触媒劣化
ニッケル触媒はサバティエ反応の標準的な触媒であるが、高温条件下での焼結(シンタリング:触媒粒子の凝集・成長による活性表面積の減少)と、副反応による炭素析出(コーキング)が劣化の主因である。触媒の寿命は運転条件と原料ガスの組成に依存するが、一般的に数年単位での交換が必要となる。触媒交換は計画停止を伴うため、予備触媒の確保と交換時期の最適化が運転計画に直接影響する。
Audi等の欧州自動車メーカーもCCU(Carbon Capture Utilization)の代表的プロセスとしてメタネーションの実証・商用化を推進しており [7]、希少金属を活用したメタン化触媒の開発はCO₂回収技術とセットで重点的に進められている。
反応器の高温熱疲労
反応器に常温~300℃近くのサイクル的な温度条件が加わることで、IN/OUTLETノズル等での熱疲労割れに留意する必要がある。メタネーション反応は強い発熱反応であり(反応エンタルピー:-165 kJ/mol)、反応器内部の温度勾配管理が不十分な場合、局部的な熱応力の繰り返しによる疲労亀裂が発生し得る。
熱交換器の設計段階での温度分布解析に加え、運転開始後は熱電対による連続モニタリングと、定期検査時のノズル溶接部の超音波探傷検査が重要な管理項目となる。
バイオ燃料・SAF — 複数製造経路と商業運転から見えた保全課題
バイオ燃料およびSAF(Sustainable Aviation Fuel)の製造には複数の技術経路が存在し、それぞれ異なる腐食劣化メカニズムを持つ。ASTM D7566で規定されるSAFの認証経路としては、HEFA-SPK(油脂の水素化処理)、ATJ-SPK(アルコール脱水・オリゴマー化)、FT-SPK(フィッシャー・トロプシュ合成)等があり [11]、現時点で商業規模の生産を実現しているのはHEFA方式のみである [12]。国内でもコスモ石油の堺製油所がHEFA方式によるSAFパイロット商業生産を開始した [8]。以下、各経路に固有の保全課題を論じる。
HEFA方式 — 遊離脂肪酸(FFA)腐食の定量的理解
HEFA方式の最大の保全課題は、原料油脂中に含まれる遊離脂肪酸(Free Fatty Acid: FFA)による腐食である。石油精製におけるナフテン酸腐食と類似のメカニズムであるが、バイオ原料のFFA濃度はナフテン酸を大幅に上回るケースが多く、腐食速度もそれに応じて激烈となる。
IFPENの研究グループ(Andari et al., 2022)は、菜種油・パーム油・廃食用油等の各種バイオ原料について100〜290℃の温度域で系統的な腐食試験を実施した [13]。その結果、炭素鋼および低合金鋼に対するFFA腐食速度は酸価(TAN)と温度に強く依存し、高酸価・高温条件下では数mm/年に達することが明らかとなった。腐食メカニズムとしては、FFAが鉄と反応して有機金属錯体(鉄石鹸)を形成し、1モルの溶解鉄あたり2モルのFFAを消費する反応が支配的である。一方、316Lステンレス鋼はすべてのFFA濃度条件で耐食性を維持しており、HEFA装置の高温部位には316L以上のステンレス鋼の採用が推奨される [13]。
この知見は、従来のナフテン酸腐食管理と本質的に類似しているが、決定的な違いがある。ナフテン酸腐食では原油種ごとにTANがほぼ一定であるのに対し、バイオ原料ではロットごとのFFA含有量の変動が極めて大きい。使用済み食用油(UCO)は揚げ調理の回数や保管状態によってFFA含有量が数倍異なることがあり、原料受入時の酸価管理と、それに連動した腐食モニタリングの動的な調整が求められる。
HEFA方式 — 触媒被毒と原料前処理の保全コスト
HEFA方式のもう一つの重要な保全課題は、バイオ原料に含まれる金属不純物(Na、K、P、Ca等)による水素化触媒の被毒である。これらの不純物は、原料油脂の前処理(脱ガム、脱酸、脱色、脱ろう等)で除去されるが、前処理の品質が不十分な場合、触媒床の上流側に不純物が堆積し、触媒活性の低下と圧力損失の増加を引き起こす。触媒の予定外交換は計画停止を伴うため、運転コストに直接影響する。
商業規模のHEFA運転において、原料品質と設備保全の関係が顕在化した事例がNeste社のシンガポール製油所である。同製油所は年間130万トンの生産能力を持つ世界最大級の再生可能燃料プラントであるが、2023年には拡張ラインで予期しない設備トラブルにより操業を一時停止し、同年後半の販売量が計画比で大幅に減少した [14]。2024年10月にも既存ラインで設備故障が発生し、操業停止に至っている。これらのトラブルの詳細な原因は開示されていないが、廃食用油・動物性油脂等の多様な原料を大量処理する商業運転において、原料品質の変動が設備健全性に与えるインパクトを示唆するものである。
ATJ方式 — エタノールSCCという見落とされがちなリスク
ATJ(Alcohol-to-Jet)方式は、バイオエタノールを脱水・オリゴマー化・水素化して合成ケロシンを製造するプロセスであり、LanzaJet社(米国ジョージア州)が小規模商業プラントを稼働させた段階にある [12]。ATJ方式で特有の保全課題は、エタノール環境下での炭素鋼の応力腐食割れ(SCC)である。
燃料用エタノールによる炭素鋼のSCCは、2000年代にエタノール輸送・貯蔵インフラで複数の破損事例が報告されたことを契機として認識された。API TR 939-D [15] は、この問題に関する業界調査・フィールドモニタリング・室内試験の結果を包括的に取りまとめた技術報告書であり、溶存酸素がSCC発生の最も重要な因子であることを特定している。エタノール中の水分含有量、塩化物イオン濃度、温度もSCC感受性に影響するが、溶存酸素の管理が最も効果的な抑制策である。ATJ方式のフロントエンド(エタノール受入・貯蔵・供給系統)では、このエタノールSCCリスクを考慮した材料選定と運転管理が必要となる。
Co-processing — 既存装置転用時の腐食レジーム変化
既存の石油精製水素化脱硫装置にバイオ原料を混合処理する「Co-processing」は、新規設備投資を最小化できるアプローチとして注目されている。しかし、Co-processingでは従来の腐食レジームが根本的に変化する点に注意が必要である [16]。
従来の水素化脱硫装置では、硫化物腐食(硫化水素、ポリチオン酸等)が支配的な腐食モードであり、材料選定もこれを前提としている。バイオ原料の混合比率が高まると、硫黄分の低下に伴い硫化物腐食は減少するが、代わりにFFA腐食が支配的となる。この腐食レジームの遷移は、既存装置のCML(Corrosion Monitoring Location)配置や検査計画の前提を崩す。さらに、バイオ原料は塩化物を含む場合があり(原料の調達経路や保管状態に依存)、塩化物腐食のリスクも新たに考慮する必要がある [16]。
熱交換器ファウリング — 再生可能燃料プロセス固有の問題
HEFA方式およびCo-processingに共通する設備管理上の課題として、熱交換器のファウリング(汚れ付着)がある。バイオ原料中のオレフィン成分やガム質が重合反応を起こし、熱交換器チューブ内面に堅固な付着物を形成する。このファウリングは、熱交換効率の低下だけでなく、流路閉塞による圧力損失の増加や局部過熱の原因ともなる。ファウリングの進行速度は原料組成と運転温度に依存するため、運転データに基づく洗浄周期の最適化が経済的運転の鍵となる。
既存知見の「流用」と「適応」
本稿で論じた5つのプロセスに共通するのは、いずれも既存の石油精製・化学プラントで蓄積された腐食劣化の知見が基盤として活用できるという点である。アミン腐食はガス処理プラント、HICは水素化精製装置、SCCはアンモニアプラント、触媒管理はFCC・水素化分解装置、有機酸腐食はナフテン酸腐食として、それぞれ数十年の運転実績に基づくデータと管理手法が存在する。
しかし、CN関連プロセスでは以下の点で「適応」が必要である。
運転条件の違い: CO₂濃度、水素分圧、アンモニア純度、反応温度等が従来プロセスと異なるため、既存の腐食速度データをそのまま適用できない場合がある。 新規材料・新規設計: 液化水素用の極低温材料、DAC用の吸着材(MOF、活性炭等)を収容する容器、e-methane用の触媒反応器など、従来プラントにはない機器構成が含まれる。 規模と運転パターン: CN関連設備は従来プラントより小規模で、再生可能エネルギーの変動に合わせた間欠運転が想定されるケースもある。起動・停止の繰り返しは、定常運転を前提とした腐食速度予測モデルの前提を崩す。
次回(第3回)では、これらの技術的課題を踏まえたうえで、分散型インフラに適したO&M組織体制とアセット管理のあり方を論じる。
参考文献
[1] Vysus Group "Carbon Capture Technology and Causes of Corrosion"
https://www.vysusgroup.com/articles/carbon-capture-technology-and-causes-of-corrosion
[2] TCM (Technology Centre Mongstad) "Corrosion and Materials Report"
https://tcmda.com/news/tcm-report-corrosion-and-materials
[3] Nature npj Materials Degradation "Hydrogen-Induced Cracking" (2025)
https://www.nature.com/articles/s41529-025-00702-7
[4] Ammonia Energy Association "JERA concludes successful co-firing trial at Hekinan"
https://ammoniaenergy.org/articles/jera-concludes-successful-co-firing-trial-at-hekinan/
[5] Fertilizers Europe "Stress Corrosion Cracking in Ammonia Systems"
https://www.fertilizerseurope.com/wp-content/uploads/2019/08/SCC2.pdf
[6] INPEX メタネーション実証プレスリリース(2026年2月24日)
https://www.inpex.com/english/news/upload/20260224.pdf
[7] ENAA BtoBコミュニティ 設備保全総合研究所 講演資料「カーボンニュートラル・GX時代の分散型インフラの維持管理に向けた取り組み」(2024年2月22日)
[8] コスモ石油 堺製油所SAFプレスリリース(2025年3月7日)
https://www.cosmo-energy.co.jp/en/information/press/2025/250307-01.html
[9] API RP 571 "Damage Mechanisms Affecting Fixed Equipment in the Refining and Petrochemical Industries" (4th Ed., 2020)
https://www.api.org/products-and-services/standards/important-standards-702/rp-571
[10] NACE MR0103/ISO 17945 "Petroleum, petrochemical and natural gas industries — Metallic materials resistant to sulfide stress cracking in corrosive petroleum refining environments"
https://www.iso.org/standard/71088.html
[11] ASTM D7566 "Standard Specification for Aviation Turbine Fuel Containing Synthesized Hydrocarbons" (D7566-24D, 2024)
https://store.astm.org/d7566-24d.html
[12] IEA Bioenergy Task 39 "Progress in Commercialization of Biojet/Sustainable Aviation Fuels (SAF): Technologies and Policies" (2024)
[13] Andari, F. et al. "High temperature corrosion in various grades of vegetable and waste oils used for bio-fuel production" Corrosion Science, Vol. 206, 110501 (2022)
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0010938X2200419X
[14] Neste "Production of renewable diesel restarted at the expanded part of Neste's Singapore refinery" (2023)
[15] API TR 939-D "Stress Corrosion Cracking of Carbon Steel in Fuel-Grade Ethanol: Review, Experience Survey, Field Monitoring, and Laboratory Testing" (2nd Ed., 2007; Addendum 1, 2013)
https://inspectioneering.com/journal/2007-05-01/32/api-technical-report-939-d-sec
[16] Sutton, N. (E2G) "Converting Units to Process Renewable Feeds: Materials & Corrosion Concerns" Inspectioneering (April 2023)
